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相続法改正「配偶者居住権」が始まりました。

2020-04-01

 

本日、令和2年4月1日に民法の改正法が施行されました。

 

120年ぶりの大改正とも言われています。

 

相続法も債権法も大きく変わっていますが、相続法では、配偶者居住権の新設が一番大きな変更です。

 

配偶者居住権の詳細については以前割と細かく書いていますのでそちらを参考にして下さい。

 

配偶者居住権の新設

 

 

ここでは、配偶者居住権が有効になる日付について書きたいと思います。

 

まず、配偶者が亡くなった日付 令和2年4月1日以降

 

これはある意味、施行日以降なので当然かと思います。

 

では、令和2年4月1日より前に作成した遺言書等では配偶者居住権は効力がないのでしょうか?

 

結論としては、遺言書作成日、遺産分割した日、いずれも令和2年4月1日以降でなくてはなりません。

 

 

もう1つ大事なことがあります。

 

配偶者居住権は登記をしないと第三者に対抗できません

 

わかりやすく説明します。

 

ご主人が亡くなって、奥さまと長男の2人のみが相続人の場合で考えてみて下さい。

 

自宅を長男が相続し、奥さまが配偶者居住権を取得しました。

 

奥さまは長年、ご主人と暮らしてきた自宅を名義こそ長男に譲ったけれども、配偶者居住権があるのでずっと住み続けられるはずでした。

 

そういう制度なのですから。

 

しかし、奥さまは配偶者居住権を登記することを忘れていました

 

そうこうしているうちに、長男がお金に困って第三者に自宅を売ってしまいました。

 

そして、その第三者は所有権の登記を取得してしまいました。

 

でも、配偶者居住権があるのだからずっと住み続けられるのでは?

 

と考えるかもしれません。

 

しかし、このケースでは原則、奥さまは自宅を購入した第三者に請求されたら自宅を出て行かなくてはなりません。

 

なぜでしょうか?

 

それは登記をしていなかったからです

 

登記には権利を第三者に主張することができるという効力があります。

 

奥さまは登記を怠ってしまったので、新しく購入した第三者に主張できないのです。

 

せっかく遺言書や遺産分割で配偶者居住権を定めても登記をしないと権利を失うかもしれません。

 

司法書士は登記の専門家です。

 

配偶者居住権を含む相続の相談もお待ちしております。

 

 

江戸川区で遺言・相続手続き、相続放棄は司法書士福地事務所 代表 福地良章

 

数次相続(すうじそうぞく)と代襲相続(だいしゅうそうぞく)の違い

2020-02-20

今回は相続が発生する順番によって手続きが代わってくる「数次相続(すうじそうぞく)、代襲相続(だいしゅうそうぞく)」について書いてみたいと思います。

 

 

家族関係は、

おじいさん、おばあさん

お父さん、お母さん

息子、娘

です。

(イラストを見ると息子、娘は未成年に見えますが、今回はそこは考えずに成年に達していると考えて下さい。未成年の場合には特別代理人を選任する必要が出てきます。特別代理人についてはまたの機会に書きます。)

 

 

「数次相続」

まず最初におじいさんが亡くなって、その1年後にお父さんが亡くなった場合でご説明します。

 

 

順番は①おじいさん死亡、②お父さん死亡です。

 

割とよくある相続形態かと思います。

 

しかし、少し普通ではないのは、①おじいさんが死亡して、②お父さんが死亡するまで、おじいさんの相続手続きを行っていないという点です。

 

おじいさんの本来の法定相続人は、配偶者であるおばあさんと、子であるお父さんで法定相続分はそれぞれ2分の1ずつです。

 

お父さんが存命であれば、おじいさんの相続手続きは法定相続人である、おばあさんお父さんが行います。

 

しかし、お父さんが既に亡くなってしまったので、お父さんの相続人の立場でお母さん息子が相続手続きを行います。

 

つまり、遺産分割協議は、おばあさんお母さん息子の4人で行うこととなります。

 

これを数次相続と言います。

 

 

代襲相続

先にお父さんが亡くなって、その1年後におじいさんが亡くなった場合でご説明します。

 

順番は①お父さん死亡、②おじいさん死亡です。

 

数はあまり多くない相続形態かと思います。

 

しかし、あまり考えたくはありませんが、こういう相続形態もあり得ます。

 

お父さんが亡くなった時点で、おじいさんの法定相続人は、おばあさん息子の3人です。

 

法定相続分は、おばあさん4分の2、息子4分の1、4分の1です。

 

ポイントは、お母さんは相続人ではないということです。

 

よって、遺産分割協議は、おばあさん息子の3人で行います。

 

直系相続人が先に亡くなった場合には、さらに下の直系相続人が相続人になるのです。

 

これを代襲相続と言います。

 

もし、息子も先に亡くなってしまっていたら、が代襲相続人となります。

 

あくまで縦の関係なので、お母さんは法定相続人とならないのです。

 

 

結論としては、死亡する順番が変わっただけで法定相続人が変わってしまうこともあるということです。

 

比較的簡単な事例でご説明しましたが、実際にはもっと複雑なことが多いです。

 

そういった場合には、専門家である司法書士、弁護士に相談してみた方が良いと思います。

 

 

江戸川区で遺言・相続手続き、相続放棄は司法書士福地事務所 代表 福地良章

 

権利証をなくしてしまったら?

2020-01-22

 

最近、気が付くとパンのブログばかり書いているので、たまには司法書士らしいブログを書きます(笑)。

 

「権利証をなくしてしまって、どうしたらよいかわからない」という相談は、定期的に受けます。

 

その場合、私は「権利証はなくしても大丈夫ですよ。」とお答えしております。

 

もちろん、ただし…という部分もありますので、これから簡単にご説明します。

 

 

①「権利証を盗まれたら勝手に名義変更されてしまう?

 

この不安を持たれる方が多いです。

 

答えとしては、「まず大丈夫」といったところです。

 

原則的に、不動産の登記の名義変更には、

・権利証(登記識別情報)

・印鑑証明書(発行から3か月以内)

・実印

が必要です。

 

更に言うと、司法書士が登記に関与する場合には、必ず本人確認と意思確認をします。

 

原則的に運転免許書等の本人確認書類を拝見します。

 

つまり権利証だけでは名義変更はできないのです。

 

 

②「実印と印鑑証明書も一緒に盗まれた場合は勝手に名義変更されてしまう?

 

という不安もあることでしょう。

 

実際には、「おそらく大丈夫」といったところです。

 

しかし、権利証、実印、印鑑証明書が揃っていても、司法書士が関与していれば本人確認をしっかりするので、防げる可能性も高いのですが、司法書士の関与がなければ勝手に名義変更されてしまう恐れもあります。

 

さきほど「ただし…」と表現したのはこのためです。

 

そうは言っても、これは確実に犯罪ですし、裁判を起こせば通常、登記名義を取り返すことは可能でしょう。

 

もちろん、裁判は出来るだけ避けたいので、全て盗まれていることがわかったら、

 

警察への被害届

市区町村での実印の廃止

法務局での不正登記防止申出(権利証の場合)または失効申出(登記識別情報の場合)

 

をおこなっておいた方がよいでしょう。

 

 

③「権利証(登記識別情報)は再発行できるの?

 

これはできないです。

 

逆に言えば、権利証がなくても手続きは可能だからこそ再発行という制度がないとも言えます。

 

つまり、なくしてしまっても、不動産の売買や、銀行でローンを組んで担保設定をすることは可能です。

 

権利証がなかった場合に登記をするには、

・印鑑証明書(発行から3か月以内)

・実印

が必要です。

 

もちろん、司法書士が登記に関与する場合には、必ず本人確認と意思確認をします。

 

この場合には、司法書士等による本人確認情報の作成、または事前通知という制度を使います。

 

細かい説明は、また他の機会に致しますが、権利証がなくても、登記は可能ということです。

 

 

ただ、実際に権利証が見当たらない場合には焦るでしょうし、不安になるかと思います。

 

そういった場合でも、お気軽にご相談下さい。

 

きっと、安心すると思いますよ。

 

 

江戸川区で遺言・相続手続き、相続放棄は司法書士福地事務所 代表 福地良章

 

相続相談の準備(持ち物リスト)

2019-12-19

今回は相続相談で持ってきて貰えると助かるものについて書いてみました。

 

 

司法書士福地事務所は初回無料で相続相談を受け付けております。

 

当然、無料ではない司法書士もいますし、税理士さんや弁護士さんは有料相談の方が多いかもしれません。

 

また、区役所等の無料相談でも30分であったり1時間であったりで時間は決まっているので、出来る限り効率よく相続相談をしたいですよね。

 

どこに相談しても概ね共通なのですが、私は司法書士なので、相続登記を中心とした相続相談でお話します。

 

 

①亡くなった方の「戸籍謄本(戸籍全部事項証明書)」

 

まずどなたが亡くなったのか、相談にいらした方との関係を確認します。

 

ちなみに司法書士福地事務所は江戸川区役所のすぐとなりなので、まず事務所に来て頂いてから江戸川区役所で取得して頂いても構いません。

 

 

②亡くなった方の「住民票の除票」

 

亡くなった方の最後の住所地を知りたいためです。

 

それと本籍地を載せて下さい。

 

本籍地って覚えていない人の方が多いと思います。

 

そうなると①の「戸籍」は取れません。

 

本籍地を申請書に書かないと特定できないからです。

 

その場合、②「住民票の除票」を本籍地付きで取得すると、「戸籍」の本籍地がわかるので「戸籍」を請求することができるようになります。

 

 

①「戸籍」と②「住民票の除票」これって近くの役所で取れるとは限りませんよね。

 

引っ越して住所を移していないとか、とくに本籍は住所と同じである必要はないので、昔住んでいた遠い場所に本籍があり、忙しくて戸籍を取りになんてとても行けないってことはよくあります。

 

しかし、そこは心配しないで下さい。

 

司法書士は相続登記の依頼を受ければ職権で戸籍等をお客さまに代わって取得することができますので。

 

 

③相続関係図(できれば欲しいです)

 

これはそんなに大したものではなく、手書きで家族構成を書いてきてくれると話が早くなります。

 

もちろん、なくても相談の時にお話を伺って、こちらで手書きしながら説明しますので、絶対に必要という訳ではないです。

 

ただ、区役所等の相談や有料相談を受ける場合には用意していくと相談時間を有意義に使えます。

 

 

④「遺言書」(もしあったなら)

 

遺言書があるかないかで手続きの内容はかなり変わってきます。

 

もし、亡くなった方が遺言書を作っていた場合には、お持ち下さい。(封がされている場合には開けないで下さいね。)

 

 

⑤「固定資産税納税通知書」

 

毎年4月くらいに届く固定資産税についての請求書です。

 

ここに不動産の地番家屋番号評価額が書いてあるので相続登記に必要な不動産についての情報がほぼ載っています。(注:固定資産税のかからない道路などが載っていないこともあります。)

 

不動産で言えば、「登記簿謄本(全部事項証明書)」、「権利証」、「名寄帳」、「評価証明書」などをお持ち頂いたら、なお良いのですが、最初の相談段階であれば「固定資産税納税通知書」をお持ち頂けるだけでも大丈夫です。

 

 

⑥その他、相続財産の内容がわかる書類

 

ざっくりとした書き方になってしまいましたが、相続財産に含まれるかなと思われる書類をお持ち頂けると助かります。

 

例えば、

 

預貯金なら、通帳のコピー、残高証明書

有価証券なら、証券会社からの報告書

生命保険なら、保険証券、保険会社からの報告書

葬儀費用なら、葬儀会社等からの領収書

 

などです。

 

時間が限られた相談や有料相談の場合は、これらの情報を紙にまとめて書き出して行った方が良いと思います。

 

一つ一つ検討しているとあっという間に相談時間が過ぎてしまいますので。

 

 

いかがでしょうか、相談は限られた時間の中で様々な状況を想定しながら行うので、正確な情報があれば、より具体的な提案ができます。

 

何を持って行ってよいかわからないという方は、相続や財産に関係しそうな書類を全部持ってきて貰って構いません。

 

少なくとも、司法書士福地事務所は初回無料で、次の予約が入っていない限り時間制限は設けておりません。

 

例え手ぶらで来て頂いても歓迎致します。

 

お気軽にお越しください。

 

 

江戸川区で遺言・相続手続き、相続放棄は司法書士福地事務所 代表 福地良章

 

兄弟同士で養子縁組って出来るの?

2019-12-12

先日の相続相談で、こんなことを聞かれました。

 

「子どもがいなく、両親も既に亡くなっている兄Aさんの相続で、Aさんの奥さんが遺言書の検認申立をしました。

 

弟であるCさんには家庭裁判所から通知がきたんだけど、同じ兄弟である私Bには家庭裁判所から通知がないのだけれど、そんなことってありますか?」

 

ちょっとわかりづらいんで整理します。

 

お子さん、ご両親のいない人が亡くなった場合法定相続人は、「配偶者」と「兄弟姉妹」です(第三順位の相続)。

 

・この場合の法定相続人は、「亡Aさんの奥さん」「亡Aさんの兄弟Bさん」「亡Aさんの兄弟Cさん」

 

・検認の申立をした場合には、法定相続人全員に家庭裁判所から通知が届きます。

 

でも、おかしいです。

 

通知が届いたのは、「亡Aさんの奥さん」と「亡Aさんの兄弟Cさん」だけです。

 

どうしてBさんには通知がなかったのでしょうか。

 

私は最初、家庭裁判所のミスあるいは郵便事故なのかなとも思いましたが、よくよく話を伺うと、亡Aさんには跡取りがいなかったから、Cさんを養子にしていたそうなのです。

 

そう、このケースの法定相続人は、「亡Aさんの奥さん」と「亡Aさんの養子Cさん」だけだったのです(第一順位の相続)。

 

いわゆる普通の、夫が亡くなって、奥さんと子どもが相続するのと同じケースです。

 

つまり、Bさんは法定相続人ではなかったので、家庭裁判所から通知がなかったという訳だったのです。

 

 

ここでもう一つの疑問が「兄弟同士で養子縁組って出来るの?」です。(ようやくタイトル笑)

 

今回のケースでは兄が弟を養子に迎えるって話ですが、結論としては、養子縁組をすることが出来ます。

 

民法では、養子縁組の条件が書いてあって、それに反しなければ養子縁組が出来るのです。

 

では、ザックリと、でもちょっと具体的に見てみましょう。

 

 

①民法792条「成年に達した者は、養子をすることができる。

 

Aさんが20歳になっていれば条件クリアです。 

 

ちなみに、2022年4月1日に成人年齢を18歳に引き下げる民法改正が施行されます。

 

じゃあ、2022年4月1日以降は18歳でいいのかというと、実は養親になる資格は20歳のままなんです。

 

更に余談ですが、絶対に18歳では養親になれないかというとそんなこともありません。

 

18歳でも結婚をしていれば「成年擬制」というものが働いて、成年に達したとみなされるので養親になることが出来ます(民法753条)。

 

 

②民法793条「尊属又は年長者は、これを養子とすることができない。

 

つまり、兄が弟を養子に迎えることはOK、弟が兄を養子に迎えることはNGという意味です。

 

 

③民法794条「後見人が被後見人を養子とするには、家庭裁判所の許可を得なければならない。以下略」

 

ちょっとレアケースなので説明は割愛しますが、成年後見制度を利用している場合には簡単には養子縁組出来ないということです。

 

 

④民法795条「配偶者のある者が未成年者を養子とするには、配偶者とともにしなければならない。以下略」

 

結婚しているなら、未成年者を養子に迎えるのに片方だけじゃダメですよってことです。

 

これは、養子に迎える未成年者の子の幸せを考えて作られている条文だと思います。

 

養両親に望まれて養子縁組をして欲しいですからね。

 

 

⑤民法796条「配偶者のある者が縁組をするには、その配偶者の同意を得なければならない。以下略」

 

これは④民法795条とどこが違うかというと、未成年に限定していないというとこです。

 

夫(または妻)が勝手に養子縁組をしたら、相続関係が変わってしまって妻(または夫)の迷惑になる可能性がありますよね。

 

 

⑥民法797条1項「養子となる者が十五歳未満であるときは、その法定代理人が、これに代わって、縁組の承諾をすることができる。

 

15歳未満の子は親権者が代わって承諾をすることになります。

 

「僕は、〇〇君の家の子になるんだ!」と勝手に言っても15歳未満では縁組出来ないということです。

 

 

⑦民法798条「未成年者を養子とするには、家庭裁判所の許可を得なければならない。ただし、自己又は配偶者の直系卑属を養子とする場合は、この限りでない。

 

これも④民法794条と似た趣旨です。

 

未成年の子が幸せになれるか家庭裁判所がある程度判断しますということです。

 

ただし書きは、例えばお孫さんを養子に迎えるとか、再婚相手の連れ子を養子に迎えるようなケースです。

 

そういった場合なら、幸せになる可能性の方が高いので家庭裁判所の許可までは求めないということなのだと思います。

 

 

⑧民法799条「第738条及び第739条の規定は、縁組について準用する。

 

こういう第〇〇条の規定を準用するって条文が法律を読みづらくさせてますよね。(かといって全部書いていたら六法が今の倍くらい分厚くなっちゃいますが…)

 

これは何を準用しているかというと婚姻の規定です。

 

主に届出をする必要があるってことが重要です。

 

 

以上、兄が弟を養子に迎えてはいけないという内容の条文はなかったので、出来るという結論になるのです。

 

どうでしたか。

 

思ったよりも長い文章になってしまい読みづらかったのではと思います。

 

法律問題は条文に当てはめることが基本なので、本来、このように条文に当たって判断することが原則なのです。

 

ちょっとでもその雰囲気を感じて貰えたのなら幸いです。

 

 

江戸川区で遺言・相続手続き、相続放棄は司法書士福地事務所 代表 福地良章

 

年内の不動産登記と固定資産税

2019-12-09

12月ですね。

 

年末といえば、忘年会、クリスマスと言いたいのですが、司法書士業界は不動産登記が集中して忙しい時期なのです。

 

では、なぜ年末に不動産登記が集中するのでしょうか?

 

これには固定資産税が関係しています。(業者のノルマ達成のためではないですよ笑)

 

固定資産税(正確には都市計画税もかかる地域、かからない地域がありますが固定資産税で統一します。)は、毎年1月1日現在の土地、家屋及び償却資産の所有者に対して課税される税金だからなのです。

 

具体例でお話します。

 

①令和1年12月25日に不動産をAさんからBさんに売買で所有権移転して12月25日に登記申請しました。

Aさん → Bさん

  令和1年12月25日売買

  令和1年12月25日登記申請

 

この場合の令和2年度の固定資産税の納税義務者はBさんです。

 

令和2年1月1日時点での登記名義人なので。

 

 

②令和1年12月25日に不動産をAさんからBさんに売買で所有権移転して令和2年1月6日に登記申請しました。

Aさん → Bさん

  令和1年12月25日売買

  令和2年1月6日登記申請

 

年末は忙しいから、登記申請は年が明けてからやろうって思ったのですかね。

 

この場合の令和2年度の固定資産税の納税義務者はAさんです。

 

令和2年1月1日時点では登記申請していないので、登記簿上の所有者はAさんだからです。

 

 

新築の建物だったらどうでしょう。

 

新築建物は表題登記という登記をすることによって初めて登記されます。

 

③令和1年12月25日に建物をAさんが新築して、令和2年1月6日に表題登記申請しました。

   Aさん

  令和1年12月25日新築

  令和2年1月6日表題登記申請

 

1月1日の登記簿にはこの建物も所有者も記載されていないのだから、固定資産税は課税されないとも考えられますが、残念ながら課税されます。

 

これには最高裁での判例があります(最判平成26年9月25日)。

 

このケースで固定資産税を払わなくてもよいとなると不公平感が出ますよね。

 

実際には、登記で確認できない場合には、都税事務所が家屋調査を行うことになっています。

 

少なくとも23区内で行政に隠れて建築確認等の届出をせずに住宅を建てるのは不可能かと思うので、登記をしなくても課税されることになるでしょう。

 

 

最後に相続絡みのケースです。

 

例えば令和1年6月にAさんが亡くなり相続が発生して、令和1年12月にBさんが相続登記をした場合に令和2年度の固定資産税がBさんに課税されることは問題ないでしょう。

 

1月1日の登記簿には相続人のBさんが載っているのだから。

 

 

では、次のケースはどうでしょう。

 

④令和1年6月にAさんが亡くなり相続が発生したけれども、相続人Xさん、Yさんで遺産分割がまとまらない場合

   亡Aさん

  令和1年6月死亡により相続発生

  法定相続人 Xさん(2分の1)

        Yさん(2分の1)

 

遺産分割が終わっていなければXさんYさんの2分の1ずつの共有状態です。

 

そうなると行政は困ります、誰に請求していいのか、わからないからです。

 

だからといって、固定資産税を支払わなくてもいいということになりません。

 

そもそも、固定資産税は連帯納税義務があります。

 

行政が相続が発生していることを把握していない場合には、亡Aさん名義での固定資産税の請求がくると思います。

 

しかし、相続の発生を把握している場合には、法定相続人に相続人代表者を指定して欲しいとの通知がくることが多いでしょう。

 

相続人代表者を定めたら、その人が不動産を全部相続するかというとそういうことはありません。

 

不動産をどっちが相続するかは、また別途、遺産分割協議で決めることになります。

 

 

いかがでしょうか。

 

固定資産税は地方税なので市区町村で取扱いが異なることもありますのでご注意下さい。

 

 

江戸川区で遺言・相続手続き、相続放棄は司法書士福地事務所 代表 福地良章

 

遺言書があった場合の遺産分割

2019-11-27

今回は相続手続きについてです。

 

 

相続が開始したとき、遺言書があるケースはよくあります。

 

遺言書は亡くなられた方の最後のメッセージであり、このように財産を分けて欲しいという意思です。

 

しかし、内容は見てみたら「これはちょっと…」と思うような内容である可能性は当然にあります。(そうならないためにも遺言書を書くときには専門家である司法書士に相談して欲しいのです。)

 

そんなときでも、この遺言書の内容は絶対で遺言書通りに相続手続きをしなくてはいけないのでしょうか。

 

それとも遺言書の内容とは違う遺産分割をすることはできるのでしょうか。

 

というのが今回のテーマです。

 

結論から言いますと遺産分割をすることは可能とされています。

 

しかし、条件があります。

 

①遺言書が遺産分割をしてはいけない内容ではないこと。

②相続人全員が遺言書の内容を理解した上で、新たに遺産分割をして相続手続きをおこなうことに同意すること。

③第三者に遺贈する内容ではないこと、あるいは第三者の同意があること。

④遺言執行者が指定されていないこと、あるいは遺言執行者の同意があること。

 

では、ひとつひとつ解説していきますね。

 

 

①遺言書が遺産分割をしてはいけない内容ではないこと。

 

これはずばり民法第907条に書いてあります。

 

「共同相続人は、次条の規定により被相続人が遺言で禁じた場合を除き、いつでも、その協議で、遺産の全部又は一部の分割をすることができる。」

 

亡くなった人の意思が「どうしても私の決めたように分けて欲しい。遺産分割は禁止します。」という内容であれば遺産分割はできません。

 

ここまで強い意思なら仕方ないですね。

 

 

②相続人全員が遺言書の内容を理解した上で、新たに遺産分割をして相続手続きをおこなうことに同意すること。

 

遺産分割はそもそも相続人全員の同意でおこなわなくてはなりません。

 

さらにこのケースでは遺言書が存在しているので、その遺言書の内容も全員が把握した上での同意が必要です。

 

例えば、A、B、Cの三人の子供が相続人の場合で、遺言書の内容が「Aに不動産を相続させる」という内容だったとします。

 

相続財産は不動産がほぼ全てです。

 

面白くないBとCは、Aに内容を伝えずに「遺言書があるみたいだけど、ABCで話し合って決めよう。3人兄弟で仲良くやろう。」

 

と言って、Aが応じてしまった場合などです。

 

Aは、内容を把握していなかったということを証明できれば、遺産分割は無効になる可能性が高いと考えます。

 

 

③第三者に遺贈する内容ではないこと、あるいは第三者の同意があること。

 

遺言書の内容が、相続人ではないXに遺贈するという内容の場合です。

 

この場合では、さすがにXの同意がなく、相続人だけの同意で遺言書と違う遺産分割ができる感じはしないですよね。

 

「Xに不動産を遺贈する」という内容であれば、亡くなったと同時にXの所有ということになります。(大判大正5年11月8日)

 

しかし、民法第986条で「受遺者は、遺言者の死亡後、いつでも遺贈の放棄をすることができる。」とあるので、Xの同意があれば遺産分割は可能となるのです。

 

ここで注意が必要なのは包括遺贈の場合です。

 

包括遺贈とは、例えば「Xに全財産を遺贈する」または「Xに全財産の2分の1を遺贈する」というように、全部または割合で遺贈するものです。

 

この場合は、民法第990条で「包括受遺者は、相続人と同一の権利義務を有する。」とあるので、Xが財産を取得しないようにするには、相続人と同じように家庭裁判所に相続放棄の申立をする必要がでてきます。

 

 

④遺言執行者が指定されていないこと、あるいは遺言執行者の同意があること。

 

遺言執行者とは、遺言書の内容を実現する手続きをする人のことです。

 

つまり、遺言書の内容と異なる遺産分割をするのだから、当然に遺言執行者の同意が必要ということです。

 

相続人の一人は遺言執行者になっている場合には、当然に相続人としても同意する訳ですからよいのですが、第三者が遺言執行者となっている場合には簡単ではないかもしれません。

 

 

いかがでしたか。

 

色々と書きましたが、多くの遺言書は亡くなられた方が残された方にとって一番良い方法を考えて作られたものです。

 

その内容を尊重することも大事ですし、残された相続人にとって一番良い方法が他にもあるのであれば、相続人全員で遺産分割をする方法を取ることも良いかと思います。

 

亡くなられた方は相続人のこと一番に考えていたはずですから。

 

 

江戸川区で遺言・相続手続き、相続放棄は司法書士福地事務所 代表 福地良章

 

相続放棄の順番~相続放棄をしたら次は誰が相続するの?~

2019-11-13

今回は相続放棄についてよく聞かれる疑問点をお話します。

 

 

このような家族がいたとします。

 

真中右のメガネの男性Aさんが突然、交通事故で亡くなってしまったとします。

 

大変でしたがお葬式もやっと片付いたところ、サラ金から「亡Aさんは借金がある。法定相続人は支払って下さい」という内容の手紙が届きました。

 

ビックリする話ですが、結構ある話なんです。

 

相続するプラスの財産よりもマイナスの財産が多い場合は相続放棄を検討することになろうかと思います。

 

 

では、この場合に借金の請求を受ける法定相続人は誰かというと、配偶者である奥さん第一順位であるお子さんです。

 

イラストではお子さんは赤ちゃん、つまり未成年です。

 

奥さんと未成年のお子さんが同時に相続放棄をする場合は普通の手続きでできます。

 

もし、別々の手続きとなると利益相反にあたるので特別代理人の選任が必要になりますが、この場合では当然に同時に相続放棄をするかと思うので説明は省きます。

 

 

奥さんとお子さんの相続放棄が終わったと安心していいんでしょうか。

 

この借金はどこへ行くのかというと、第二順位であるお父さんとお母さんです。

 

相続の順位通りに借金の請求もやってきます。

 

 

お父さんとお母さんの相続放棄が終わったらこれで終わりでしょうか。

 

そうです、次は第三順位である兄弟であるBさん、Cさんにまで請求はやってきます。

 

ここで疑問なのは兄弟であるBさんにお子さんがいた場合は、Bさんが相続放棄をした場合にBさんのお子さんも相続放棄をしなくてはいけないか?ということです。

 

これはご安心下さい。

 

相続放棄をする必要はありません

 

相続放棄をすると、「初めから相続人とならなかったもの」とみなされるので、下に行く(代襲)ことはないのです。

 

 

では、兄弟も全員、相続放棄をした場合はどうなるんでしょうか。

 

この場合には、相続財産管理人という人が選任されてプラスマイナスの財産を清算して、残りが出たら国、でなければ債権者に泣いて貰うということになってます。

 

相続財産管理人に関しては、色々と論点もあるので、またの機会で書きたいと思います。

 

 

どうでしたか?

 

相続放棄は自分さえ放棄したらそれで良いって訳でもないのです。

 

家族、親族に迷惑をかけないで行いたいと思う人が多いかと思います。

 

そういった場合では、司法書士福地事務所では2人以降は1人目の半額の報酬で行っております。

 

確実に正確に相続放棄をするためには専門家にご相談下さい。

 

 

江戸川区で遺言・相続手続き、相続放棄は司法書士福地事務所 代表 福地良章

 

この遺言書は有効?無効?

2019-11-07

以前書いた「この遺言書の印鑑は無効?有効?」というコラムが意外と好評だったので、同じようにクイズ形式で遺言書に関する疑問に答えていきたいと思います。

 

第1問

封筒に糊付けされて封されている自筆証書遺言の封筒を勝手に開けてしまったら、遺言書は無効になる?

 

 

 

 

 

答えは、無効にはならないです。

 

ただし、自筆証書遺言は家庭裁判所に提出して検認という手続きをしなくてはなりません。

 

この検認手続をしないで開封してしまうと、民法第1005条により5万円以下の過料を受ける可能性があります。

 

よく昔のテレビドラマや映画だと、お葬式で突然弁護士が現れて自筆証書遺言の封を切り、第三者に遺贈する内容を伝えて親族が驚くってパターンがあったように思いますけど、最近は見ないですね。

 

その辺りも、法律監修がしっかりしてきてるので、法に触れるような内容の放送は無くなってきてるように思います。

 

そういったところに注目してドラマや映画を観てみるのも面白いですよ。

 

最近では、公正証書遺言を弁護士が持ってくるパターンが増えた気がします。

 

公正証書遺言だと検認手続はいらないので。

 

 

第2問

遺言のメッセージをビデオに残した場合は有効?無効?

 

 

 

 

 

答えは無効です。

 

映像がしっかり残ってるので、むしろ遺言書よりも信ぴょう性が高いような気がしますが、これはダメなんです。

 

遺言書というのは要式をしっかり満たさないと効力が発生しないのです。

 

民法には、自筆証書遺言に関しては第967条に「日付、氏名、押印」という要件が示されています。

 

これを満たしていないからビデオだけでは有効とはならないのです。

 

民法が古くて時代に追いついていないのでは?って話もありますが、時代は更に先を行って映像自体も偽造できる時代になってきてます。

 

どこかで線引きする必要があるのでしょうね。

 

でも、ビデオ撮影をしておくことは無駄ではないですよ。

 

要式の整った遺言書作成とビデオ撮影の両方を行っておけば、その後、有効性を争う紛争になる可能性は格段に下げられます。

 

そういう意味では有効な手段かもしれません。

 

 

第3問

自筆証書遺言を書こうとしたら手が震えて上手く書けなかったので、他の人に添え手をして貰って書いた場合は有効?無効?

 

 

 

 

 

答えは、一応有効です。

 

これは判例(最判昭和62年10月8日)があります。

 

ポイントは「添え手」ってとこです。

 

いったいどこまでが「添え手」と認められるかですよね。

 

判例は「他人の添え手が、単に始筆若しくは改行にあたり若しくは字の間配りや行間を整えるため遺言者の手を用紙の正しい位置に導くにとどまるか、又は遺言者の手の動きが遺言者の望みにまかされており、遺言者は添え手をした他人から単に筆記を容易にするための支えを借りただけ」と示しています。

 

要は、意思能力としても書けるし、震えた字でよければ本当は書けるんだけど、見栄えのためにちょっとした手伝いをしただけなら問題ないでしょうといったところです。

 

実は、この判例は「添え手」をしてもOKな場合があるで有名な判例なんですけど、裁判としてはこの遺言書は無効となっています。

 

それはちゃんと綺麗な字で書かれている部分と乱れた字で書かれた部分が遺言書の中に混在していたからのようです。

 

つまり「添え手」の範囲を超えていた部分があると。

 

そう思うと「添え手」で自筆証書遺言書を書くことはリスクが大き過ぎます。

 

文章をしっかり書けるか迷う場合は、公正証書遺言をお勧めします。

 

 

第4問

自筆証書遺言は、日付を書くことは要件の一つですが、日付を間違えてしまったら、有効?無効?

 

 

 

 

 

答えは、ケースバイケースです(ちょっとズルい回答です…。)。

 

日付を間違えても有効な場合の判例(最判昭和52年11月21日)で、「自筆遺言証書に記載された日付が真実の作成日付と相違しても、その誤記であること及び真実の作成の日が遺言証書の記載その他から容易に判明する場合には、右日付の誤りは遺言を無効ならしめるものではない。」と示しています。

 

ポイントは誤記であることと真実の作成の日容易に判明することってとこです。

 

そんなことってあるんでしょうか。

 

この判例では、昭和48年と昭和28年を間違えたようです。

 

でも、実は無効になっている判例も存在します。

 

日付の間違いは怖いです。

 

基本的には「令和〇年〇月〇日(もちろん西暦でもOK)」と書けばいいのですが、特定できれば問題ないとされています。

 

具体的には、「私の〇〇歳の誕生日」ならその日しかないのでOKです。

 

逆に「令和〇年〇月吉日」のようなものだと、吉日って何日?と特定できないので無効です。

 

 

第5問

自筆証書遺言は、氏名を書くことは要件の一つですが、苗字を書かなかったら、有効?無効?

 

 

 

 

 

答えは一応有効です。

 

判例(大判大正4年7月3日)は、「吉川治郎兵衛」さんが「をや(親って意味です)治郎兵衛」と書いた場合のものです。

 

裁判所の判断としては、氏名を書くのは、遺言者が誰かを明確にするためであって、遺言者が誰であるのか明確であればそれでよいといったとこです。

 

わかりませんが、「をや」って書いてあり、相続人へ相続させる内容だったことが大きいと思います。

 

もし書いてなかったらどうなんでしょう。

 

その他の文面で特定出来ていればいいですが、第三者への遺贈だと特定できるかどうか疑念が残ります。

 

ちなみに、誰か明確であればよいということなので、芸名でもよいと言われています。

 

もちろん、有名でみんなが知っているような芸能人じゃないと難しいですよ(笑)。

 

でも、あえてそんなリスクを負うことはやめて下さいね。

 

ちゃんと自分の名前をしっかり書きましょう。

 

 

どうでしょうか。

 

自筆証書は特に要件の部分で間違えるとリスクが大きいです。

 

私は、遺言書は公正証書遺言をお勧めしています。

 

確かに費用はかかりますが、人生の総決算のような大事なことですので石橋を叩くくらいでよいと思っています。

 

 

江戸川区で遺言・相続手続き、相続放棄は司法書士福地事務所 代表 福地良章

 

この遺言書の印鑑は無効?有効?

2019-10-24

今回は意外と相談の多い遺言書に押す印鑑についてクイズ形式(?)で書いてみたいと思います。

 

 

第1問

自筆証書遺言書の印鑑は実印じゃなくてはダメ?それとも認印でもいい?

 

 

 

 

 

答えは、認印でもOKです。

 

これは、民法968条に「…印を押さなければならない。」と記述があるだけで、実印とは書いてないので、認印でも有効です。

 

ただし、私の事務所で相談された方にはできれば実印で押印して下さいとお話しております。

 

その理由はいざ裁判になった時に、実印を押してあることで、その自筆証書遺言書が本人が書いたことの証拠力が上がるからです。

 

もちろん、実印が押してあれば絶対かというとそんなこともないのですけど、実印の方が望ましいです。

 

ちなみに公正証書遺言を作成するときは必ず実印です。

 

それは公証役場で作成する場合には本人確認の意味も含めて実印での押印と印鑑証明書の提出が必須だからです。

 

 

第2問 

認印でいいのなら、拇印(指を朱肉につけて指紋を押したもの)でもいいの?

 

 

 

 

 

答えはOKです。

 

これには最高裁の判例はあります。(最判平成元年2月16日)

 

認印でも問題ないのに、拇印でダメってのは無理があるかなっていうことと、日本の文化として拇印というのものが存在しているので認めても問題ないでしょうというところです。

 

 

第3問

拇印でいいのなら、花押でもいいの?

 

ちょっと花押と言ってもピンとこない方が多数だと思うので簡単に花押を説明します。

 

花押とは、昔の戦国大名や総理大臣などがするサインで、そのサインにより本人が書いた文章だと証明するものに使っていたものです。

 

それを踏まえてどう思いますか?

 

 

 

 

 

答えはNGでした。

 

これにも最高裁の判例があります。(最判平成28年6月3日)

 

理由は、やはり花押というものが一般的ではないからということです。

 

それとあくまでサインであって印鑑ではないということもあります。

 

そうはいってもこの判例の当事者は由緒正しい家の方だったようですし、そういうケースではいいのではと思うところもありますが、最高裁は否定しています。

 

 

第4問

外国人が日本に帰化した場合でサインのみで印鑑を押さなかった場合は大丈夫か?

 

 

 

 

 

答えはOKです。

 

ちょっと古い判例ですが最高裁が示しています。(最判昭和49年12月24日)

 

元ロシアの方なのですが、ヨーロッパでは押印の風習がなく、帰化したあとも官庁に出すような書類にしか押印していなかったからというのが理由のようです。

 

もちろん、押印する方が無難ですので、帰化されている方も押印はして下さい。

 

 

第5問

遺言書が2枚以上になってしまったときに契印(紙と紙を印鑑を押して繋ぐこと)をしないで署名がある紙にしか押印がない場合は大丈夫か?

 

 

 

 

 

答えはOKです。

 

ただし、判決文(最判昭和36年6月22日)には

「遺言書が数葉にわたるときであっても,その数葉が一通の遺言として作成されたものであることが確認されればその一部に日付,署名,捺印が適法になされている限り,右遺言書を有効と認めて差支えないと解するを相当とする。」

とあるので、必ずしもOKではなさそうです。

 

そりゃそうですよね。

 

勝手に第三者が自分に有利な文章を1枚加えても有効じゃ困りますものね。

 

文章全体を判断して1枚の遺言書として確認できればということなので、遺言書が2枚以上になってしまう場合には必ず契印を押した方が良いです。

 

 

どうでしたか?

 

クイズ形式というか、司法書士や行政書士の試験問題みたいだったかもしれませんね。

 

主に判例のあるものを中心に例示してみましたが、判例はその事件の場合で判断しています。

 

同じようなケースでも事情や時代背景が変われば判例が変更されることもありえます。

 

せっかく遺言書を作成するなら、後々に争いがおこならいように形式に乗っ取って作成した方が良いでしょう。

 

遺言書作成のご依頼ご相談お待ちしております。

 

 

江戸川区で遺言・相続手続き、相続放棄は司法書士福地事務所 代表 福地良章

 

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