遺言書を作成した方が良いケース

ケース1

お子さまがいないご夫婦の場合

ご主人Aさん、奥さまBさんのご夫婦で、お子さまがいない場合には遺言書は作成した方が良いです。

もし、お二人とも遺言書を作成しなかったらどうなるか。

ご主人Aさんが亡くなられた場合、相続人は奥さまのBさんだけではないかもしれません。Aさんのご両親がご健在であればご両親、ご両親が亡くなられていた場合には、Aさんのご兄弟、Aさんよりも先にご兄弟が亡くなられている場合には、甥や姪にまで相続権が発生します。

つまり、甥や姪とも遺産分割協議をしなくてはならなくなる可能性があります。日頃から交流のあり可愛がっている甥や姪ならともかく、一度も会ったこともないということも充分にありえます。

奥さまのBさんがAさんよりも先に亡くなった場合も同様です。

このケースでは、Aさん、Bさん夫婦そろって遺言書を作成するべきです。

 

ケース2

お世話になった方に遺産を渡したい、または財団等に寄付したい場合

現在、遺産を相続することができるのは法定相続人だけです。

お世話になった方が相続人であれば、その方に多くの財産を相続させるように遺言書を書くことで渡すことができます。

しかし、法定相続人ではなかった場合、遺言書に書いて遺贈するしかありません。遺言書に書かなければ渡すことができないのです。

また、例えばユニセフや交通遺児育英会(あしながおじさん)に遺産を渡して世の中のために役立てて欲しいと思うこともあるかと思います。この場合も遺言書に書かなくては渡すことができません。

 

ケース3

内縁、パートナーに遺産を渡したい場合

内縁関係、LGBT等で法律上の婚姻関係にないと、相手が亡くなられた場合に法定相続人と認められることは今の法律ではありません。

他に相続人がいない場合の特別縁故者というものに家庭裁判所から認められれば遺産を得ることができなくはないですが、そのためには家庭裁判所での面倒な手続きをして、それでも認められるとは限りません。

このケースでも、遺言書を作成すべきです。

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