亡くなる前から相続放棄って出来るの?(遺産分割と相続放棄)~その1~

令和元年9月29日のYahoo!ニュースに「長嶋一茂 父・茂雄さんの遺産「放棄してる」と明かす」という記事が掲載されていました。

 

ここで一つ疑問なのは、まだ茂雄さんはご存命なのに、相続放棄が出来るのだろうか?という点です。

 

相続放棄は、民法915条に記載されています。

 

一応、条文を見てみると、「相続人は自己のために相続の開始があったことを知った時から3か月以内に...放棄をしなくてはならない。」

 

とあるので、相続の開始を知った時、つまり早くても亡くなるまでは相続放棄は出来ないというのが、民法上のお話です。

 

では、一茂さんは、なぜ「放棄してる」と言ったのでしょうか。

 

これは、おそらく親族の間で、「茂雄さんの遺産は受け取らない」、言い換えると「亡くなった後に、遺産を受け取らないという遺産分割協議を行う」と宣言したのだと思います。

 

じゃあ、結局、亡くなる前に相続放棄したことと一緒じゃん!って思いませんでしたか?

 

実は、民法上の相続放棄と、この「亡くなった後に、遺産を受け取らないという遺産分割協議を行う」と宣言とは全然違うものなのです。

 

例えば、亡くなる前に遺産は受け取らないと宣言していたとしても、いざ相続が開始したときに「やっぱり法定相続分は請求するよ」と言っても何の問題もないのです。(もちろん一茂さんがそんなことを言い出すとは思いませんが。)

 

そうなってしまうと、結局、亡くなる前に遺産を受け取らなくする手続きって存在しないのかぁ。と思いますよね?

 

実は一つ方法があります。

 

それは、ちょっと長くなってしまったので、また次回に書きますね。

 

 

江戸川区で遺言・相続手続き、相続放棄は司法書士福地事務所 代表 福地良章

 

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